PROJECT

町民の宝活

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#03

手づくり味噌づくり 報告

【ワークショップ報告】地元の食材で、手づくり味噌を仕込みました!

まだまだ寒さが残る、2月24日。

宝達志水町広域勤労青少年ホームで、「自給自足を楽しむ会」によるワークショップ「手づくり味噌づくり」が行われました。

町内外から集まった参加者は、毎年味噌を作っているという方から、興味はあったけどなかなか手をつけられなかったという方など、さまざま。

朝9時30分。子どもたちもゆるゆると集まって、味噌仕込みの開始です。

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調理室のドアを開けるとさっそく豆の煮立つ匂いがあたり一面に。煮るのに時間がかかるので、「自給自足を楽しむ会」元屋さんが朝7時から煮込んでくれていました。

まずは、「自給自足を楽しむ会」メンバーの田上さんから味噌の材料と作り方についての説明です。

味噌の材料は、大豆、米麹、塩、水と、至ってシンプル。
シンプルだからこそ、その配合と、素材の味が重要だそう。

今回の配合は、大豆2:麹2:塩1の量。
中口で、ゆっくりと発酵がすすむ比率です。
北陸ではスタンダードな配合だそう。


もちろん素材は、地元産にこだわります。

宝達志水町産の大豆に、町のおいしい水。
さらに、「田んぼの田上」さんちの減農薬米でつくった米麹。
(地元の「松浦味噌糀醸造所」さんにお米を持ち込んで麹にしてもらったそう)
お塩だけは、なんちゃって「能登の塩」。
能登のにがりを使った瀬戸内のお塩です。このゆるさが、なんとも良いですね。


味噌は、作り方も至って簡単です。

まず、一晩水につけた大豆を、数時間ことこと柔らかく煮て、つぶします。
そして、米麹と塩を合わせて塩麹を作り、つぶした豆に混ぜ込みます。
まんべんなく混ぜたら、あとは空気が入らないように容器に詰めるだけ。
カビないように表面に塩をふって、しっかり蓋をして仕込みは完了。
発酵がすすんだ約半年後に、食べられる味噌になります。

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大豆は、指で潰れるくらいの柔らかさになればOK。


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煮大豆はそれだけでも十分なごちそう。ついつい、つまみ食いしちゃいます。

説明の後はさっそく、味噌づくりに取りかかります。

すでに大豆は煮てくださっていたので、
参加者たちは、豆をつぶすところからお手伝い。

大勢いるので作業はスムーズに進みます。

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豆つぶし機。茹でた豆を入れてハンドルをまわすと、にゅーっとつぶれた豆が出てきます。木の土台は元屋さんのお手製。

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みんなで交代しながら豆をつぶします。手間がかかる作業をみんなで協力できるのはワークショップならでは。

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米麹と塩を混ぜるときは、手袋が必須。素手だと手がガッサガサになっちゃうそうです。

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米麹と塩をまぜてつくったお手製の塩麹を、つぶした大豆に加え、まんべんなく混ぜ込みます。


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大豆の煮汁も混ぜ込みます。これが絶品。大豆の出汁が出ているので濃厚な味わいで、スープや料理に活用できちゃいます。

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味噌のもとを容器に詰める時は、手袋を外して素手でゴロゴロ。自分たちの味の味噌にします。

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空気を抜くために、容器に投げつけるようにして詰めるのがコツ。

味噌づくりは、素材もシンプルで作り方も簡単だけれど、実際にやってみると、どれも手間暇がかかる作業だということがわかります。

だからこそ、個人ではどうしても重い腰があがらないことも、しばしば。
その点、ワークショップは「やってみたい」を叶える良い機会。

今まで毎年一人で味噌を作っていたという参加者の方からも、
「みんなで作ると、あっという間」という声もあがります。

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それぞれの容器に詰め込んで、持ち帰ります。

「いつもは、味噌の配合どうしてる?」
「味噌開きしたいね」
「今度は梅干しも作りたい」
ワイワイ話しながら午前中いっぱいかかって味噌の仕込みは完了。

あとは、それぞれ家に持ち帰り、涼しいところに保管して熟成を待つのみです。

「しっかりビニール蓋をして、カビないように注意して!」
「発酵が一番すすむのは25度くらい。人が快適と感じる気温と一緒」
「夏のアパートやマンションで気温が上がりすぎる場合は、冷蔵庫に入れたほうが良いよ」
元屋さんからアドバイスを心に留めながら、みんなそれぞれの環境で味噌を育てます。

同じ材料、同じ作り方でも、保管場所やその人に棲む菌によって味が変わるという手づくり味噌。半年後にどんなふうに仕上がるのでしょう。今から楽しみです。



さてさて、そんなことを考えていると、なにやらいい香りが。

そう、お待ちかね、お昼ご飯の時間です。

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寒い中に嬉しい猪汁。お肉は羽咋市で獲れたもの。スネ肉で、煮込めば煮込むほど柔らかくなるそう。

献立は、元屋家お手製の猪汁と、
農園もとやさんの自然栽培米で作った酵素玄米、
田上さんちの、朝採れ無農薬野菜のゆで野菜(ほうれん草、ブロッコリーに、べか菜)。

持ち寄ったおかずもそえて、いただきます。

どれも素材の味が甘く濃く、身体に染み渡るおいしさ。
箸もすすみ、会話もはずみます。

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酵素玄米はもっちもちで味が濃い!

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嬉しい朝採れ野菜。どれも甘い。

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子どもたちも、もぐもぐもぐ。

心も身体もあたたまるご飯。

本当に、ごちそうさまでした。


農閑期の冬の間に味噌を仕込む。
味噌がふつふつと発酵する間、農業は最盛期を迎え、
そして秋の収穫とともに、食べごろの味噌が出来あがる。

そんな昔ながらのサイクルに沿った暮らしに、まだまだ学ぶことがありそうです。